ローヤルゼリー
ローヤルゼリーとは、蜜蜂のメス(働き蜂)が花粉を食べ、体内で給餌用のタンパク質に合成して分泌する、
女王蜂のために作られた女王食で、乳白色のクリーム状、またはゼリー状の物質です。
ローヤルゼリーは、古来「不老長寿の薬」といわれ、中国では「王乳(おうにゅう)」という名で知られています。
また、ローヤルゼリーは、強精・強壮、若返りに効果のあることから、健康食品にも使われています。
蜜蜂の中でローヤルゼリーを食べるのは、産卵能力のある女王蜂のみで、
女王蜂は数千匹の雄蜂を相手に1日で約2000個、年間で数十万個もの卵を産み、
働き蜂が数ヵ月しか生きないのに対し女王蜂は3年〜5年も生ます。
また、女王蜂は16日で一人前に成長しますが、働き蜂は21日、雄蜂は24日もかかります。
この成長力の違いも、女王蜂だけがローヤルゼリーを食べていることによるものです。
ローヤルゼリーは、必須アミノ酸をはじめとするアミノ酸類が豊富に含まれ、良質なタンパク質を構成しています。
ビタミン類では、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、成長促進や老化防止に効果のあるパントテン酸など、
ローヤルゼリーは数多くのビタミン類を含有しています。
また、ミネラル類では、カリウム、マグネシウム、カルシウム、銅、鉄、リンなど、ローヤルゼリーには含まれています。
アミノ酸を中心に、ビタミンやミネラルをバランスよく含むローヤルゼリーですが、
まだ科学的に分析できない物質もあり、これを専門学者の間ではR物質と呼んでいます。
愛媛大学医学部の研究グループは、ローヤルゼリーにインスリン作用物質を見い出し、
その成分を追求したところ「10-ハイドロキシデセン酸」であることを明らかにしています。
また、血圧上昇の原因物質である「アンジオテンシンII」の生成を、ローヤルゼリーが抑制することも見い出しています。
ローヤルゼリーの効用は、まだ解明できない面もありますが、研究者の間では、間脳、脳下垂体、副腎を刺激し、
それらの器官のホルモン分泌を促進させて、生命力を引き出しているのではないか、と考えられています。
ローヤルゼリーの、こうした効果からみると、体の諸機能が衰え新陳代謝の弱まった中高年層、病中病後の患者、
諸機能自体が弱い虚弱児などに、生命力を賦活する傾向が、ローヤルゼリーにはあります。
女王蜂は蜂1群に1匹しかいません。ですが、卵から孵ったばかりの時点では、働き蜂の幼虫すべてが女王蜂になる可能性を持っています。
そこで、人工的につくった女王蜂用の王椀(幼虫を育てる小さな容器)を、1群当たり100個ほど作り、
その王椀の中に幼虫を移すと、働き蜂は王椀のすべてを女王蜂に育てようとして、ローヤルゼリーを懸命に貯め込みます。
そして、貯め込まれたローヤルゼリーを収穫します。
こうして、3日間で1群当たり20gほどのローヤルゼリーが集めることができます。
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