ロドプシン
ロドプシンとは、網膜の色素体で、光の刺激を脳に伝える働きをするタンパク質です。
ロドプシン(rhodpsin)は「視紅(しこう)」とも呼ばれ、脊椎動物の網膜の視細胞のうち、桿状体の外節に含まれ、光の感覚に関与する物質です。
ロドプシンは、ビタミンAに近い構造のものとタンパク質が結合した色素で、ビタミンAが欠乏するとその合成が妨げられ、夜盲症などの視力低下につながります。
視覚は、外から入ってきた光の刺激で、網膜にあるロドプシン(視紅)というタンパク質複合体が分解・再合成を繰り返す連続作用で生まれます。
このロドプシンの分解・再合成が間に合わなくなると、ものが見えにくくなったり、疲れ目になります。
その他、何も見えない暗い部屋でも、目(網膜)の中で光を吸収し、しばらくするとロドプシンが働き(暗順応)、やがて見えるようになります。
ロドプシンの分解・再合成を助ける物質として、ブルーベリーに多く含まれるアントシアニンが知られています。
暗順応とは、暗い所では「桿体(かんたい、目の網膜にあり光を最初に受容する部位)」が中心になって働きます。
この桿体(かんたい)は、黄斑部から離れるにしたがって、網膜のまわりに多くなり、視角の20〜30°にあたる部分に最も多くあります。
桿体細胞にはロドプシンが含まれ、光があたるとビタミンAに変わります。
暗い所ではこれと逆のことが起こります。そのため、ビタミンAが欠乏すると暗い所ではものが見づらくなる夜盲症に注意が必要です。
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