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羅漢果

羅漢果とは、中国の高冷地で栽培されているウリ科の多年生草本で、宿根の蔓性植物の果実です。 羅漢果の果実は、円形、楕円形あるいは倒卵形で、直径4cm〜6cm位の大きさで茸毛で覆われています。 羅漢果は、香りが高く甘味が非常に強いため、中国では古くから羅漢果を乾燥させて、料理の調味料、甘味飲料の原料として使い、 また、羅漢果を生薬として珍重して「神果」とも呼び、他国への持ち出しを禁じていたともいわれています。

生薬としての羅漢果は、清熱・鎮咳・去痰、肺の湿潤、造血、胃腸の機能促進、利尿、便秘などに効くとされ、 新たな研究では、ストレス解消や高血圧症、糖尿病にも効果があり、長く服用していると細菌感染による呼吸器系の疾患に対する 抵抗力がつくことも報告されています。 中国では、羅漢果を原料とした咳止め、喘息の発作を抑えるシロップ剤や錠剤、 熱湯を注いで飲む固形剤などがつくられ、海外へも輸出されています。

日本では、羅漢果の甘味成分(糖度は砂糖の300〜400倍)に着目して、徳島文理大学が羅漢果の分析研究を行い、 驚くほど低カロリーの配糖体(テルペングリコシド配糖体)を発見し「S-5」と名付けて学会発表をしました。 また、岡山大学医学部のグループが「羅漢果の熱水抽出液に活性酸素を消去・抑制して脳組織の脂質の過酸化を 予防する作用がある」という研究発表を行い、羅漢果に活性酸素の消去・抑制作用があることが判明しています。

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