リン
リン(燐)とは、元素記号「P」、周期表第15族に属す元素で、原子量30.97の非金属です。
「リン(燐)」(phosphorus)は、天然ではリン酸塩の形で産出されます。
生物体中でのリン(燐)は必須のミネラルで、体内のミネラルの中でカルシウムの次に多い栄養素です。
大人の体には約700gのリン(燐)が含まれています。
体内のリン(燐)は、その85%がカルシウムやマグネシウムとともに骨や歯をつくる成分になっていて、
残りの15%は筋肉、脳、神経などの様々な組織に含まれ、エネルギー代謝や脂質代謝などにおいて重要な役割を担っています。
リン(燐)は、アデノシン三リン酸(ATP)など、リン酸化合物としてエネルギーの産生、糖質や脂質の腸からの吸収、
DNAやRNAといった核酸やリン脂質の構成成分として機能しています。
リン(燐)が不足する場合、長期間に渡り制酸薬 (胃薬) である水酸化アルミニウムを服用すると、リン(燐)の吸収が妨げられて胃吸収が起こり、
衰弱、食欲不振、倦怠感などの症状が起こることが知られています。
ですが、リン(燐)は多くの食品に含まれているため、普通の食生活で不足することはなく、
むしろ、加工食品に多く含まれるリン酸塩(保水剤などの食品添加物)などの過剰摂取が懸念されています。
また、長期に渡ってリン(燐)を過剰摂取すると、腎機能の低下、副甲状腺機能の亢進、カルシウムの吸収抑制などが起こることが知られています。
リン(燐)は、カルシウムの代謝と関係が深く、カルシウムの摂取量が低い一方で、リン(燐)を過剰にとる食事を長期間続けると、
骨量と骨密度が減る可能性があるといわれています。
『食事摂取基準2010年版』では、リン(燐)の食事摂取基準の目安量は、1日当たり男性は10歳〜17歳で1200mg、
18歳以上でで1000mg、女性は18以上で900mg、上限量は男女とも3000mgとしてます。
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