リグニン
リグニンとは、セルロースやヘミセルロースと共に、植物の細胞壁を形成している高分子化合物です。
リグニン(lignin)は、芳香族炭化水素重合体(ポリフェノールの重合物)ですが、セルロースやヘミセルロースは多糖類です。
リグニンは、フェニルプロパノイド(高分子フェノール化合物)が重合して高分子となったものです。
リグナン(複数のフェニルプロパノイドが結合したもの)が無数に結合したものが、植物繊維であるリグニンです。
リグニンは、木材中に20%〜30%も含まれ、セルロースと結合した状態で細胞壁に存在します。
高等植物では生育に伴い、道管、仮道管、繊維などの組織でリグニンの合成が始まり、リグニンは合成され続けて細胞壁や細胞間に堆積して強固にしていきます。
この、植物の細胞壁にリグニンが沈着、蓄積によって組織が堅くなることを「木質化(リグニン化)」といい、
木質化に関与するリグニンは「木質素」とも呼ばれます。
リグニンを多く含む食品では、カカオ、ピーナッツ、緑豆などの豆類で、カカオマス(カカオの胚乳を焙煎しペースト状にしたもの)には、
リグニンが9.8%、セルロースは3.4%、ヘミセルロースは4.2%、含まれています。
カカオマスを原料とするチョコレートは、1.5%〜4.0%のリグニンを含有し、ココア飲料にもリグニンは含まれています。
リグニンは、人間の消化酵素で分解されないため、体内にはほとんど吸収されません。
リグニンは、大腸の腸内細菌でも発酵・分解されにくいので、便の量を増やして便性を改善する整腸効果があります。
さらに、リグニンには胆汁酸を吸着して体外へ排出する働きがあり、血中コレステロールの増加を抑制する作用もあります。
また、リグニンは発ガン物質と結合して大腸ガンを抑えるという報告もあります。
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