マコモ
マコモ(真菰)とは、イネ科マコモ属の多年草で、中国南部から東南アジアの一帯で水田に栽培されています。
日本では、マコモは沼や川などの水際のいたるところに自生し、水中の泥土に根を張り、春にタケノコ状の芽を出し、
夏までに草丈が1メートルから2メートル以上にまでなります。
マコモは、神仏に供せられるものでもあり、東京の神田明神では毎年6月に、マコモで編んだ輪の中を潜る行事や、
出雲大社では、マコモの上を歩かせて1年間の無病息災を願う行事が、古くから引き継がれています。
中国では、新芽にマコモ黒穂菌が寄生して、細いタケノコ状になったものが中華料理に利用されなど、
マコモの持つ薬効や、その効用について古くは『本草綱目』などにも記載されています。
マコモの根は「無毒、止小便、止渇、利腸胃」に、種実は「止渇、利五臓、利大小便」に、
中心茎は「滋人歯、止渇、胸中浮熱風気、水痢」に有効性があると書かれ、
これを現代的に解釈して、高血圧・糖尿病・肝炎などに卓効があることを示した文献もあります。
(『和漢薬』1974年、医歯薬出版)
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