バナジウム水
バナジウム水とは、何十年という長い年月をかけて、バナジウムを含む玄武岩の地層でろ過された、
多くのバナジウムを含む天然水です。
富士山は、全国的にもめずらしく、玄武岩が多い地層です。その地層でろ過された水にはバナジウムがたくさん溶け出しています。
3,776mの高さを誇る富士山に降った雨や雪が、地下にまで浸透するには、何十年という長い年月がかかります。
そのため、富士山の地中を流れる天然水には、多くのバナジウムが含まれています。
2005年7月。アサヒ飲料とアサヒビール、日本薬科大学、東京医科大学による共同研究で、
ミネラルの一種であるバナジウムを含む天然水が、糖尿病を改善する効果を持つことを確認、発表しました。
2型糖尿病モデルマウスに、富士山の裾野の地下から採水したバナジウムを含む天然水を3カ月間飲ませたところ、
体重の増加が有意に抑制され、脂肪組織のインシュリン受容体数が増加するなど、臓器・組織の病変を改善することが確認されました。
また、バナジウム天然水を長期間摂取しても、バナジウムが特定の臓器に蓄積するような現象は見られず、
安全性にも問題ないことが確認されました。
これらの研究結果は、2005年6月30日から京都で開催される第16回日本微量元素学会で発表されました。
実験では、8週齢前後から血糖値が上昇する「インシュリン非依存型糖尿病自然発症動物」のKK-Ay系マウスを使い、
マウス10匹ずつで3グループ作り、各グループに、1L当たり62μgのバナジウムを含む天然水と、
このバナジウムを含む天然水を5倍濃縮した水、そして蒸留水を、それぞれ飲料水として6週齢から3カ月間与えました。
この結果、バナジウム含有天然水を与えたグループと、5倍濃度の水を与えたグループでは、体重の増加が有意に抑制されました。
また、試験終了後、マウスの臓器組織を調査した結果、バナジウム含有天然水を飲用したグループでは、次の4つの変化が見られました。
1.脂肪組織のインシュリン受容体数が増加。
2.脂肪組織のインシュリン受容体成分が増加。
3.膵臓のβ細胞のインシュリン産生能が改善。
4.インシュリンの刺激により、血中の糖を細胞内に取り込む役割をするグルコーストランスポーターが、ひふく筋で増加。
これらの結果により、バナジウム含有天然水が、臓器組織レベルで病変を改善することが示唆されました。
一方、バナジウム含有天然水の毒性について調べるため、試験終了後に蓄積の可能性が報告されている、肺や肝臓など12種類の組織を摘出し、
バナジウムの含有量を測定した結果、バナジウム含有天然水を与えたグループでの組織中のバナジウム含有量は、
蒸留水を与えたグループよりもやや高くなっていましたが、生体内に取り込まれたバナジウムは、摂取したバナジウム量の0.1%程度でした。
また、バナジウムが特定の臓器に集中的に蓄積するような、特異的な現象は見られませんでした。
これらの結果により、アサヒ飲料では、「バナジウム含有天然水は、糖利用効率の改善効果があるとともに、
長期間継続して飲用しても安全性が高いことが確認された。この天然水は飲用水としてだけでなく、普段の食事の材料としても利用でき、
食生活を通じた生活習慣病の予防や改善が期待できる」としています。
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