フルクトース
フルクトースとは、炭素を6個もつ単糖類で化学式は「C6H12O6」、ケトン基をもつ六炭糖です。
フルクトース(fructose)は、天然のものはDフルクトースで、果実などに多く含まれるので果糖ともいい、強い甘味があります。
フルクトースは、グルコースと共に自然界に広く存在し、遊離の形では果物やハチミツに多く含まれています。
フルクトースは、グルコースと結合してスクロース(ショ糖)となります。
フルクトースは、糖類の中では最も甘く、グルコースの約2.5倍の甘味があります。
フルクトースは、血糖指数(グルコースを100とした時の血糖値上昇度)が20%と非常に低いため、血糖値を急速に上昇させず、
インスリン分泌を刺激しないのが特徴です。そのためフルクトースは、糖尿病患者の病人食に使用されています。
また、フルクトースはグルコースに比べて、肝臓や筋肉中でグリコーゲンへ変化する率が高いため、運動前に摂取するとスタミナが長続きします。
このほか、フルクトースには血中アルコールの分解を促進する効果があり、二日酔いにハチミツがよいとされる理由の一つにもなっています。
フルクトースは小腸で吸収され、肝臓で酵素の作用によりグルコースに変わりますが、
その過程で生成する「グリセロアルデヒド」という物質は、中性脂肪の合成にも利用されます。
このためフルクトースは、グルコースに比べて体内で脂肪に変わりやすいという性質があります。
フルクトースは、果物や砂糖などから摂取できます。その他、加工食品ではベビーフードや栄養補助食品、ドリンク剤、ダイエット食品、
スポーツドリンク、和・洋菓子(ゼリー・ケーキ類・餡)などにもフルクトースは使われています。
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