フッ素
フッ素とは、原子番号9の元素で元素記号はFです。
フッ素(fluorine)はヒトでは骨や歯に微量含まれており、不足すると虫歯を発症しやすくなるため、
水道水にフッ素を添加して虫歯予防に利用すべきだという考え方もあり、
公共用水にフッ素を入れて、虫歯で失う歯の本数がどのように変化するかを調べた結果、
フッ素を添加しない場合に比べて次のような結果がでました。
ただし、フッ素1日の摂取量や日数などにより、結果は変わることが考えられます。
フッ素濃度1.0ppm・・・約50%減少。
フッ素濃度2.0ppm・・・約60%減少。
フッ素濃度2.0ppm以上・・・虫歯の減少率はほぼ変化なし。
しかし、フッ素濃度を上げれば虫歯は減少しますが、
フッ素の過剰では斑状歯(歯に斑点ができボロボロになる)の発症が認められていることから、厚生労働省では添加に慎重な姿勢をとっています。
またこのことが、フッ素濃度を1.0ppm以下で使用する国が多い理由です。
斑状歯は別名「歯腐れ病」とも言われ、進行すると審美的に大きな問題があり、
虫歯になった斑状歯はエナメル質が弱いため、治療が困難で抜歯を余儀なくされる場合も多いです。
WHO(世界保健機構)は1994年に、6歳以下の子どもへのフッ素洗口は禁止すべきであるという見解を出しており、
スウェーデン、ドイツ、オランダなどではフッ素の使用を中止しています。
フッ素は海産物などに多く含まれているため、日本人はフッ素の摂取量が多いといわれています。
それゆえに、フッ素は自然界に存在し、常に摂取している物質であるから安全であるという意見もあります。
ですが一方で、フッ素はハロゲン(塩素や臭素など)の仲間であり、
フッ素は非常に反応性の高い物質であり、フッ素を過剰に摂取することは危険であるともいわれています。
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