にら
にらとは、中国原産の多年草で漢名を韮(キョウ)といい、
ネギやニンニクと同じユリ科の植物で、この仲間のように強い臭気を持ったものは「葷菜(くんさい)」と呼ばれ、
いずれもその精力増強効果が尊ばれてきました。
にら(韮)は『日本書記』や『古事記』に記載がある程で、中国からの渡来は9世紀頃と古く、
当時は薬草として扱われていたようでミラ、コミラなどと呼ばれていました。
にら(韮)は、別名「起陽草(キヨウソウ)」の名があり、古くからスタミナのつく野菜・野草として扱われています。
にら(韮)は、ビタミンA、ビタミンB群を多く含んでいますが、にら(韮)の特徴的な成分は臭気成分のアリシンで、
この物質には抗菌性と共にビタミンB1の腸内での吸収利用率を高める働きがあります。
また、体内に吸収されて自律神経を刺激しエネルギー代謝を高め、内臓を温めて消化を促進する作用があります。
そのため冷え症の人は、体が温まってきます。
にら(韮)の種子を乾燥したものを、漢方薬では「韮子(きゅうし)」といい、強壮・強精のほか、頻尿・下痢などに用い、
根と鱗茎は「葷菜(くんさい)」と呼んで胃炎・鼻血はもとより、解毒などにも処方しています。
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