葱(ねぎ)
葱(ねぎ)とは、ユリ科の多年草で中国西部からシベリアが原産です。
一般に長葱として食べられているのは「加賀」「千住」「九条」の3品種です。
「加賀」と「千住」は根深葱と呼ばれ、白い葉鞘部を食べることから白葱ともいわれ、主に東日本で食べられています。
「九条」は葉葱と呼ばれ、緑の葉を食べます。葉葱は主に西日本で食べられています。
葉葱と白葱を栄養成分で比較すると、葉葱と白葱100g中のカロテンは、葉葱1900μg(150μgRE)、白葱14μg(1μgRE)と大きな差があり、
ビタミン、ミネラルの含有量も葉葱が大きく上回っています。
葉葱と白葱100g中のビタミンB1は、葉葱0.05mg、白葱0.04mg、ビタミンB2は、葉葱0.09mg、白葱0.04mg、ビタミンCは、葉葱31mg、白葱11mg、
カルシウムは、葉葱54mg、白葱31mg、鉄は、葉葱0.7mg、白葱0.2mg、この様に白ネギよりも葉葱が断然勝っています。
葱(ねぎ)は、ニンニクやニラと同じ仲間であることから、特有の臭気成分アリシンを持っています。
アリシンは、ビタミンB1を分解する酵素(チアミナーゼ)の作用を阻害し、胃腸内に入ったビタミンB1を無駄なく利用できるようにします。
その結果、糖質の分解吸収能力が高まり、体力回復に役立ちます。
ですが、アリシンは揮発性で熱に弱いため、あまり熱を加えると効力が激減するので注意が必要です。
葱(ねぎ)の微量成分による食効としては、体を温める(発汗促進)、スタミナの増強、老化防止、胃腸病、食欲不振、冷え症、神経痛、不眠症、
風邪(解熱、鎮痛作用)、浮腫(排尿を整えてむくみを取る)などに有効とされています。
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