にんにく
にんにく(大蒜・葫)とは、ユリ科ネギ属の多年生草本で、4〜10個程度の鱗片からなる鱗茎を食用にします。
にんにく(大蒜・葫)は、古代エジプト時代から香辛料や強壮剤として使われ、
ピラミッドの建設にたずさわった労働者に、にんにく(大蒜・葫)を食べさせて活力をつけたと伝えられています。
にんにく(大蒜・葫)の栽培の歴史は古く、日本への渡来は10世紀頃で、インドから中国を経て日本に伝わったとされています。
以来、にんにく(大蒜・葫)は、“百草の長”として民間療法に利用され、
漢方では、発汗・解熱、呼吸器病、喘息、百日咳、健胃、腹痛、下痢、吐潟などに効くとされています。
にんにく(大蒜・葫)の有効成分は、アリイン、アリシンがあり、にんにく(大蒜・葫)の特有の臭いは、アリインとアリシンによるものです。
アリインは含硫アミノ酸の一種で、にんにく(大蒜・葫)を擂り潰すとアリイナーゼという酵素によってアリシンに変わります。
にんにく(大蒜・葫)は、栄養的に糖質とビタミンB1・ビタミンB2が豊富で、にんにく(大蒜・葫)独特の臭気成分であるアリシンが、
ビタミンB1と結合すると、アリチアミンという活性型ビタミンになり、ビタミンB1の分解酵素(チアミナーゼ)の作用を受けないため、
活性持続型のビタミンB1として体内で有効に働くようになり、疲労回復・精力増強に優れた効果を発揮します。
つまり、にんにく(大蒜・葫)を食べると疲労が回復するのは、このアリチアミンという化合物の作用によるものです。
この他、にんにく(大蒜・葫)にはスコルジニンという物質(配糖体)があり、スコルジニンの作用は、
強力な酸化還元力によって体内に入った栄養物を完全に燃焼させ、
新陳代謝を盛んにするので、強壮・疲労回復・食欲増進・解毒等に効力を発揮します。
この他、にんにく(大蒜・葫)は脚気・神経痛・便秘などによく、全身の血行を促進して体を温め、
新陳代謝を盛んにして活力を高める働きを持っています。
にんにく(大蒜・葫)に含まれる硫化アリルには強い殺菌作用があり、食中毒、風邪の予防、整腸・健胃に優れています。
健康食品としての『にんにく(大蒜・葫)』については、(財)日本健康栄養食品協会による「にんにく食品規格基準」(2001年11月公示)があります。
【 にんにく食品規格基準(抜粋) 】
規格成分含有量:
「にんにく加工食品」では、γ-グルタミル-S-アリルシステイン(GSAC)の含有量が1.5mg/g以上。「にんにく含有食品」では、GSACの含有量が0.3mg/g以上。
「油浸漬にんにく食品」では、GSACの含有量が0.3mg/g以上。又は、アホエンの含有量が0.1mg/g以上であること。
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