アスパルテーム
アスパルテームとは、1965年にアメリカのサール薬品が開発し、化学的に合成した人工甘味料です。
アスパルテーム(aspartame)は、1981年にFDA(米国食品医薬品局)が食品添加物として認可され、日本でも1983年に食品添加物として認められました。
アスパルテームは、ショ糖の約200倍の甘さを持ち、フェニルアラニンとアスパラギン酸という2つの天然アミノ酸が結合したものです。
フェニルアラニンとアスパラギン酸は、タンパク質の構成成分であり、人体にとって絶対必要な化合物です。
タンパク質を構成するアミノ酸は、つながっている数によって呼び名が異なり、2つのアミノ酸が結合したものをジペプチドと呼びます。
アスパルテームは、このジペプチドという化合物にあたります。
アスパルテームは、体内に取り込まれると2つのアミノ酸とメタノールとに分解されます。アミノ酸は人体に無害ですがメタノールは毒性があります。
ですが、アスパルテームの分子全体に占める割合いが少ないため、普通に調味料として使う分には何の問題もない量とされています。
アスパルテームは、1965年、アメリカで開発された合成甘味料で、アメリカ、カナダ、フランスなど20カ国以上で使用が認められている。
日本では1983年に使用が認可されたが、その安全性については常に論議がなされてきた。
危険性を指摘する声は多く、元東京大学医学部講師の高橋氏は次のように指摘している。
【 『薬のひろば』1983年7月号より 】
アスパルテーム食品添加物指定要請資料には、『ラットおよびビーグル犬で4000mg/kgまで試料混入による慢性毒性実験を実施したが、
いずれの実験においてもアスパルテームの毒性を示す変化は認められなかった』とし、各試験の成績の概略を示している。
しかしながら、表示されていない部分のデータをよく見ると、白血球の減少、血清カルシウム濃度の低下、
および血清アルカリ性フォスターゼ(酵素の一つ)の上昇がもれていることが分かる。とくに後二者は、
1000mg/kgですでに統計学的に有意であることが注目される。
アスパルテームをビーグル犬に体重1kg当たり3g以上経口投与すると、その半数が死亡する。ヒト推定致死量は、200g〜300g。
アスパルテームで最も問題なのは、フェニルケント尿症(フェニルアラニンの代謝がうまくいかない体質)の新生児が摂取すると、脳に障害が起きる可能性があることだ。
厚生省は、フェニルケント尿症の新生児(数万人に1人)は完全に掌握しているので問題はないとしているが、誤って与えてしまうこともあり得る。
ビーグル犬に1日に体重1kg当たり、2gと4gをえさとともに食べさせた実験では、いずれの投与量でも、白内障が認められた例があり、
4g投与群では一部にフェニルケント尿症を起こした例があった。しかし、いずれもアスパルテームが原因とは確認されていない。
アスパルテームは水に溶けると、ジケトピペラジンという物質に変化するが、それをラットに1日に体重1kg当たり1gを2週間経口投与したところ、
体重の増え方が鈍り、食欲がなくなり、リンパ球数と心臓の重量低下がみられた。
妊娠ラットに体重1kg当たり、4.4gをえさに混ぜて食べさせたところ、体重の増え方が極端に悪くなり、食欲もなくなった。
そして、生まれた子供の体重の増え方が悪く、生存率もやや低く、目の開くのが遅いものがいた。
参考:「食品添加物危険度事典」渡辺雄二著(KKベストセラーズ、1999年)
【 日本薬学会のショッキング報告「人工甘味料で“元気な精子”激減」 】
「清涼飲料水などに使われているノンカロリー人工甘味料で“元気な精子”が減る。」こんなショッキングな実験結果が日本薬学会で発表された。
問題の人工甘味料は「アスパルテーム」砂糖の200倍の甘さがあり、
使用量が砂糖の200分の1で済むことからダイエットタイプのコーラや食品などのほか、糖尿病患者の治療食品にも利用されている。
現在、日本では340以上の食品・飲料に添加されているから、誰でも一度は口にしているはずだ。
研究報告をした京都府立大の北條康司助教授(食環境安全性学)が言う。
「アスパルテームを毎日1回投与したマウスと水だけを与えたマウスを比較したところ、形が正常で直進する“元気な”精子の率は、
水だけのマウスが平均25%だったのに対し、投与したマウスは16%前後しかなかった。
しかも動物に影響がないとされるレベルの1000分の1の量で精子に障害が起きている。
同じ哺乳類の人間の精子にもごく微量で影響が出そうです。早急に使用基準を設けるべきです」
アスパルテームはこれまでにも消費団体などが頭痛やめまい、脳腫瘍などの危険性を訴えていたが、厚生労働省では「問題ない」と許可してきている。
【 「日刊ゲンダイ」 2003年4月2日より 】
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